“茹でて冷凍”が超便利! 「鶏皮」のおつまみアレンジ5品
鶏肉のおまけになりがちな「鶏皮」にスポットライトを! 茹でて冷凍ストックしておけば、アレンジは無限大。焼いてパリパリ、煮込んでぷるとろなど、5品5様の食感が楽しいおつまみを、家飲み大好きなライターが紹介します。
鶏皮の冷凍ストックを作ってみた
実は私め、鶏肉が大好きで頻繁に購入するわりには鶏皮の存在を蔑ろにしておりました。「ついてて当たり前」「今さらこの分の脂を気にしても痩せんわ」と、皮は取らずにそのまま調理するのが常で、わざわざ食材の一つとして扱うことはなかったのです。
それが変わったのは最近のこと。このコーナーの担当編集者であるHさんのひとことがきっかけでした。
「私、鶏皮が大好きで、いつでも家飲みのお供にできるように茹でて冷凍してあるんですよ」
しかもすぐ使えるようにカットしてから冷凍するというひと手間まで。へぇぇぇー、そんな手があったのですね。
気になって真似してみたらこれがめちゃ便利で! ちょっとした衝撃でした。
私のやり方はこんな感じです。
① 鶏肉の皮を除き、小鍋にお湯を沸かして酒と塩少々を加えたところにできるだけ広げながら入れて弱火で15分ほど加熱。
② そのまま冷まして、完全に熱が取れたたら鶏皮を引き上げ、食べやすくカットして冷凍(元気とやる気が足りない時は切らずにそのまま)。
※冷凍したものを使う時は冷蔵庫で解凍させる。煮物の場合は凍ったまま使えます。
※切らずに冷凍した場合は、半解凍の状態だとカットしやすいです。
<冷凍鶏皮の便利ポイント>
① カットしておくと解凍にもそれほど時間がかからず気軽に使える。
② 加熱済みなので調理が短時間で済む。
③ 余分な脂を落としているので味わいスッキリ。
④ 茹で汁は捨てずに、スープやインスタントラーメンに活用できる。
⑤ 「ちょっとだけ肉っけが欲しい」時にちょうどいい。
④の茹で汁活用法もHさん直伝なのですが、この”余さずに使い切る”感じが丁寧な暮らしできてる私〜っぽくてイイ! インスタントラーメンに使うとちょっと上等な味になりますよ。おすすめ!
それでは、かように便利な冷凍鶏皮を使ったおつまみを5品ご紹介いたします。
鶏皮のおつまみお品書き
- 鶏皮と豆苗の塩昆布和え
- カリカリ鶏皮カレー風味
- 鶏皮エッグ
- 鶏皮とうずら玉子の味噌煮
- 鶏皮のモツ鍋風
鶏皮のおつまみ①│鶏皮と豆苗の塩昆布和え
・冷凍鶏皮(カットあり)
・豆苗(食べやすくカット)
・塩昆布
・ごま油
<作り方>
① 解凍した鶏皮とほかの材料すべてを食品用ポリ袋に入れ、全体をよくなじませる。
【食べてみました】
1品目は私にとって鶏皮の師匠であるHさんのお気に入りレシピを再現してみました。
みずみずしくて青っぽさのある生の豆苗と、弾力とほんのりした甘みのある鶏皮の組み合わせがいいですね〜。そこに塩昆布のしょっぱさとごま油のコク! 和風のようで中華風でもある、小粋なおつまみでした。
できたてで豆苗がシャキシャキとしたものも、しばらく経ってしんなりしたものも両方おいしかったです。
ビールやサワーなどと一緒に、スターターとしてさっぱり味わってみてください。
鶏皮のおつまみ②│パリパリ鶏皮カレー風味
・冷凍鶏皮(カットなし)
・塩
・カレー粉
<作り方>
① 鶏皮は冷蔵庫で解凍し、火を付ける前のフライパン(テフロン加工など焦げ付かないものが望ましい)に広げる。
② 落とし蓋(なければお皿にアルミホイルを巻いたものなど)で押さえ、広げた状態で両面をじっくりと焼く。落とし蓋の上に水を張った小鍋を置くのもおすすめ。
④ 耐熱の食品用ポリ袋に塩とカレー粉を入れ、熱々の③を加えて振り、味をなじませる。
【食べてみました】
生の状態から鶏皮を焼いた経験がある方はおわかりでしょうが、「ひえ〜!」となるくらいの脂がジュンジュワジュンジュワ出てきますよね。冷凍バージョンだと先に茹でてあるので脂はそれほど出てきません。これは嬉しい。
ゆえに、食感も軽やかでパリッパリです。カレー粉以外に、黒胡椒や山椒など、お好みのフレーバーでアレンジしてみてくださいね。
これにはやっぱりシュワッとビールでしょう!
鶏皮のおつまみ③│鶏皮エッグ
・冷凍鶏皮(カットあり)
・卵
・塩、コショウ
<作り方>
① 前出のパリパリ鶏皮を作った後のフライパンを洗わず、鍋肌に残った脂で鶏皮を炒める。
※パリパリ鶏皮を作っていない場合は普通に炒める。
② 鶏皮を円状に並べ、中央に卵を落とし入れて好みの加減に焼き上げる。
③ お好みで塩、コショウをふる。
【食べてみました】
ハムエッグ、ベーコンエッグ界の新入り「鶏皮エッグ」です。よろしくどうぞ。
パリパリ鶏皮を作った時、少ないとはいえ残った脂がもったいなくて思いついた一品。これは飲めますね〜、飲ませますね〜。
鶏皮は小さめにカットするとちまちまつまめて良き。塩もやや強めがいいでしょう。私はパリパリに続いてビールでやりましたが、辛口のスパークリングなんかでも合いそう。バゲットを添えても素敵かと。
鶏皮のおつまみ④│鶏皮とうずら玉子の味噌煮
・冷凍鶏皮(カットあり)
・うずら卵の水煮
・だし(顆粒でOK)
・味噌
・ショウガ、ネギなどお好みで
<作り方>
① 小鍋にだしを作り味噌を溶く。味噌汁より少し濃いくらいの味付けが目安。
② 凍ったままの鶏皮とうずら卵の水煮を①に加え、全体が茶色くなるくらいまで煮る。
③ 器に盛り、お好みでショウガやネギなどの薬味を添える。
【食べてみました】
酒場の煮込みをイメージしてみました。
鶏皮もうずら卵も加熱済みなので、長時間煮込む必要はありません。プルプル、とろっとした鶏皮の口当たりはちょっとしたご馳走です。
寒い日に、熱燗や焼酎のお湯割りを合わせたら最高なひと時になると思います。
鶏皮のおつまみ⑤│鶏皮のモツ鍋風
・冷凍鶏皮(カットあり)
・キャベツ
・ニラ
・醤油系の鍋の素
・輪切り唐辛子、ごま
<作り方>
① 小鍋に鍋の素でスープを作り、鶏皮とキャベツを煮る。
② キャベツがクタッとしてきたらニラを加えて軽く煮る。
③ お好みで輪切り唐辛子やごまをあしらう。
【食べてみました】
見た目はモツっぽいのに、味わいはかなりさっぱりめ。鶏皮はスープを吸ったせいかふわっふわの食感です。
10分もかからずできるので、忙しい日でも気楽に鍋晩酌が楽しめますよ。鍋スープの味付けをピリ辛やエスニックに変えても良さそう。それに合わせて、お酒も日本酒やサワー、ハイボールなど自在にチョイスしてみてください。
***
和え物、焼き物、煮物と、どれにも使いやすくて、しかも本体(鶏肉)からの副産物なのでお財布にも優しい。なぜこれまで使ってこなかったのか猛省するレベルで、鶏皮ファンになりました。
試作と撮影で冷凍庫の鶏皮ストックが底をつきそうなのが怖い……。
またせっせと溜め込んで、夜な夜な鶏皮おつまみでニンマリしたいと思います。
※記事の情報は2023年11月21日時点のものです。
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